教科書を引き継ぐシステム

チェコの学校には、素敵なシステムがあります。
それは、教科書を引き継ぐというシステムです。

例えば、長男の英語の教科書は、2008年に最初の子が使った後、毎年のように後輩に引き継がれ、10年経った今、長男が使っています。

これだけ使えば教科書の端はボロボロ、ページも落ちてテープで修理されています。

そして面白いのが、最後のページに、代々この教科書を使った子の名前が書きこまれていることです。
名前だけでなく、教科書の状態もチェックして書き込んでいます。

ページ落ちを修正した

などのように。


自分が知らない子でも、名前が書かれていると、

こんな子が使っていたのだなぁ

と何となく記憶に残りそうですよね。
図書館の貸し出しカードを見ているみたいな感じです。

それにしても、英語の教科書を10年も使い回すとは驚きです。
よく本がもったなと思います。

それと、勉強内容が変わらないということにも驚きです。
長男を見ている限りでは、歌を歌ったり、色や曜日を覚えたり、初歩の初歩なので昔から変わらないのでしょうか。

チェコ人は物を大切にする人が多いと感じているのですが、それはこういう教育からかもしれません。

うちの旦那は、穴の空いたTシャツでも捨てず、庭仕事をする時に着ます。
リュックは20年以上前のものを、手入れしながら使っています。

物が手に入りにくかった共産時代を子供時代に経験しているからかも知れませんが、旦那さんは非常に物を大切にします。

この精神は見習わなくてはと思います。